~*リハビリ訓練道場*~ 小ネタ投下したり、サイトにUPするまでの一時保管所だったり。
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二人ぼっち
慣れた調子で細く狭い路地を駆け抜ける。
小さな子供がぎりぎり通り抜けられるくらいの狭い狭い道。
グネグネと折れ曲がる路地の正体は区画整理の際に生じたブラックエリア。
そこは誰のものでもない。
強いて言うならば、そこは彼女のものだった。
通り抜けることを許された小さな体躯を持つ、彼女のものだった。
学校が終わると彼女はいつもそこを走り抜けた。
何度も何度も折れ曲がった道の先には、ぽっかりと口を開けた広場がある。
ブラックエリアの主たるもので、そこに至るまでの道が確保できないが為に売り物にならなくなった無用の土地だ。
広さにして5m四方といったところだろうか。
そこは誰もいない、彼女だけの場所。
彼女がいることを許された場所だ。
人影などありはしない。
たまに迷い込んだ猫がいるくらいなものだ。
それでも日当たりもよくないこの場所に長居するのはよほど偏屈な猫だけだった。
今日も同じだ。
毎日が同じ繰り返し。
そこには彼女一人だけがいる。
彼女だけの世界。
一人きりの世界。
ずっとそんな毎日が続いていくと思っていた。
狭い道を駆け抜けて、ようやく広場に出たところで少女は、はっ!と足を止めた。
「・・・・・・・・誰?」
「・・・・・・へぇ、こんなところに来る奴がいるんだ」
見知らぬ少年だった。
年の頃は同じくらいか、少し年上といったところだろうか。
少しだけ大人びた、達観した空気を纏うているのを少女は敏感に感じ取った。
それは彼女が他眼に優れているからではない。
同種の匂いを嗅ぎ取ったに過ぎなかった。
「あなたも、一人ぼっちなの・・・・・?」
「・・・・・群れるのが嫌いなだけだよ・・・・・」
ほぅ・・・、と感嘆なのか溜め息なのか判断に迷う息遣いの後、少女は破顔した。
「じゃぁ私たち、似たもの同士ですね!」
少女はその時、世界が広がったのを感じた。
世界に私は一人きりではなかった。
一人きりの世界が無数に存在するだけだったのだ。
それでも、この私が存在することを許された『世界』には私と彼の二人きりだけが存在していた。
慣れた調子で細く狭い路地を駆け抜ける。
小さな子供がぎりぎり通り抜けられるくらいの狭い狭い道。
グネグネと折れ曲がる路地の正体は区画整理の際に生じたブラックエリア。
そこは誰のものでもない。
強いて言うならば、そこは彼女のものだった。
通り抜けることを許された小さな体躯を持つ、彼女のものだった。
学校が終わると彼女はいつもそこを走り抜けた。
何度も何度も折れ曲がった道の先には、ぽっかりと口を開けた広場がある。
ブラックエリアの主たるもので、そこに至るまでの道が確保できないが為に売り物にならなくなった無用の土地だ。
広さにして5m四方といったところだろうか。
そこは誰もいない、彼女だけの場所。
彼女がいることを許された場所だ。
人影などありはしない。
たまに迷い込んだ猫がいるくらいなものだ。
それでも日当たりもよくないこの場所に長居するのはよほど偏屈な猫だけだった。
今日も同じだ。
毎日が同じ繰り返し。
そこには彼女一人だけがいる。
彼女だけの世界。
一人きりの世界。
ずっとそんな毎日が続いていくと思っていた。
狭い道を駆け抜けて、ようやく広場に出たところで少女は、はっ!と足を止めた。
「・・・・・・・・誰?」
「・・・・・・へぇ、こんなところに来る奴がいるんだ」
見知らぬ少年だった。
年の頃は同じくらいか、少し年上といったところだろうか。
少しだけ大人びた、達観した空気を纏うているのを少女は敏感に感じ取った。
それは彼女が他眼に優れているからではない。
同種の匂いを嗅ぎ取ったに過ぎなかった。
「あなたも、一人ぼっちなの・・・・・?」
「・・・・・群れるのが嫌いなだけだよ・・・・・」
ほぅ・・・、と感嘆なのか溜め息なのか判断に迷う息遣いの後、少女は破顔した。
「じゃぁ私たち、似たもの同士ですね!」
少女はその時、世界が広がったのを感じた。
世界に私は一人きりではなかった。
一人きりの世界が無数に存在するだけだったのだ。
それでも、この私が存在することを許された『世界』には私と彼の二人きりだけが存在していた。
子ヒバ子ピンと思って欲しい。
ピンは中国からの転校生で言葉の壁とかがあって学校でいじめられてたんだよきっと。
それで放課後は一人誰も来ない広場で過ごしていたところ
同じ臭いのするヒバリと遭遇して
自分だけが一人でいるわけではないということを悟る、というお話。
むしろ皆一人ぼっちの単独世界に生きていることを悟る、というお話。
なんともわかりにくい。
ピンは中国からの転校生で言葉の壁とかがあって学校でいじめられてたんだよきっと。
それで放課後は一人誰も来ない広場で過ごしていたところ
同じ臭いのするヒバリと遭遇して
自分だけが一人でいるわけではないということを悟る、というお話。
むしろ皆一人ぼっちの単独世界に生きていることを悟る、というお話。
なんともわかりにくい。
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