~*リハビリ訓練道場*~ 小ネタ投下したり、サイトにUPするまでの一時保管所だったり。
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名残
ずっと、釈然としないことがあった。
もっと前に指摘してやればよかったと、今更に後悔しても遅い。
ソレくらい彼女の中に浸透してしまった言葉。
「ヒバリさん!」
彼女はそう僕を呼ぶ。
嬉しそうに楽しそうに。
何度訂正したところでその呼び方を止めようとはしなかった。
「ねぇ、いつまでそう呼ぶの?」
「・・・・嫌、でしたか・・・?」
「別に嫌なわけじゃないけどさ・・・・・」
少しだけ萎縮してしまった身体に詰め寄って、あ、と彼女が声を上げるよりも早くその手を掬い上げ、
「君だって『雲雀』なんだよ?」
彼女の薬指に光るリングに唇を落とした。
同じ光を放つものが己の薬指にもある。
彼女とこのように結ばれてからどのくらい経つだろうか?
この台詞を言うのも一度や二度じゃない。
それでも彼女は未だに僕を『雲雀』と呼ぶ。
頑なにその呼び名にこだわる。
別段名前で呼んで欲しい願望があるわけではない。
極稀にそういうことを強要する時もあるが、彼女は照れながらもきちんと応えてくれる。
だからこそ余計、釈然としないのだ。
「何でいつまでも『雲雀』にこだわってるの?」
「こだわっているわけじゃあ・・・・・」
「でも、こういう話をするの何度目?」
「・・・・・・5・・・回目、くらい?」
正確には7回目だけど許容範囲で許してやろう。
「それだけ繰り返しててこだわってるわけじゃないって?」
「こだわっては・・・いないですよ」
「なら、名前で呼べとは言わないけど、せめて呼び方変えてよ。紛らわしくて仕方ない」
「だって・・・・・・」
うつむき加減に頬を膨らませて彼女は言った。
「私にとってヒバリさんはヒバリさんなんですもん」
そのほかの呼び名ではどうにもしっくりこない。
まるで知らない誰かを呼んでいるような錯覚にすら陥ってしまう。
長年呼び慣れたその言葉の連なりを今更変えるなんて、そんなの無理。
貴方が、貴方である限り。
「私は、『ヒバリさん』って呼び続けますよ」
己の意思を曲げるつもりなど毛頭無さそうに、イーピンはきっぱりと言い切った。
ずっと、釈然としないことがあった。
もっと前に指摘してやればよかったと、今更に後悔しても遅い。
ソレくらい彼女の中に浸透してしまった言葉。
「ヒバリさん!」
彼女はそう僕を呼ぶ。
嬉しそうに楽しそうに。
何度訂正したところでその呼び方を止めようとはしなかった。
「ねぇ、いつまでそう呼ぶの?」
「・・・・嫌、でしたか・・・?」
「別に嫌なわけじゃないけどさ・・・・・」
少しだけ萎縮してしまった身体に詰め寄って、あ、と彼女が声を上げるよりも早くその手を掬い上げ、
「君だって『雲雀』なんだよ?」
彼女の薬指に光るリングに唇を落とした。
同じ光を放つものが己の薬指にもある。
彼女とこのように結ばれてからどのくらい経つだろうか?
この台詞を言うのも一度や二度じゃない。
それでも彼女は未だに僕を『雲雀』と呼ぶ。
頑なにその呼び名にこだわる。
別段名前で呼んで欲しい願望があるわけではない。
極稀にそういうことを強要する時もあるが、彼女は照れながらもきちんと応えてくれる。
だからこそ余計、釈然としないのだ。
「何でいつまでも『雲雀』にこだわってるの?」
「こだわっているわけじゃあ・・・・・」
「でも、こういう話をするの何度目?」
「・・・・・・5・・・回目、くらい?」
正確には7回目だけど許容範囲で許してやろう。
「それだけ繰り返しててこだわってるわけじゃないって?」
「こだわっては・・・いないですよ」
「なら、名前で呼べとは言わないけど、せめて呼び方変えてよ。紛らわしくて仕方ない」
「だって・・・・・・」
うつむき加減に頬を膨らませて彼女は言った。
「私にとってヒバリさんはヒバリさんなんですもん」
そのほかの呼び名ではどうにもしっくりこない。
まるで知らない誰かを呼んでいるような錯覚にすら陥ってしまう。
長年呼び慣れたその言葉の連なりを今更変えるなんて、そんなの無理。
貴方が、貴方である限り。
「私は、『ヒバリさん』って呼び続けますよ」
己の意思を曲げるつもりなど毛頭無さそうに、イーピンはきっぱりと言い切った。
ヒバピン結婚後妄想。
ピンはいつまでも『ヒバリさん』って呼びそうだなぁ、と思って。
強要されない限り『恭弥さん』とは呼ばないんだよきっと。
あ、でも、70歳とかになって急に草壁のように『恭さん』とか呼び出すのはありかも。
ピンはいつまでも『ヒバリさん』って呼びそうだなぁ、と思って。
強要されない限り『恭弥さん』とは呼ばないんだよきっと。
あ、でも、70歳とかになって急に草壁のように『恭さん』とか呼び出すのはありかも。
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