~*リハビリ訓練道場*~ 小ネタ投下したり、サイトにUPするまでの一時保管所だったり。
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そわそわと。
落ち着かない様子で何度も何度も部屋をうろうろ。
ばっ!と立ち上がったかと思ったら、また静かに椅子に座りなおし。
思い悩むようにテーブルに肘をついて頭を抱えて、なにやらぶつぶつと唱えだす。
しばらくして、やおら顔を上げ、そして深い深い溜め息をついてエンドレスリピート。
そんなことを何度繰り返しているのか、指折り数えるのが片手で足りなくなった段階でやめた。
しかしかれこれ2時間はこうしているのではないだろうか。
よくもまぁこんなにもうじうじと考えられるものだ、とあきれると同時に感心してしまう。
こんな風に悩む必要なんてないことだ。
ちょっと行って、ちょっと声を掛ければそれで終わるだけのことなのに、その『ちょっと』がどうにも出来ないようであった。
「いい加減腹括りなよ」
ハンモックの上から僕は言った。
ついでにもぞもぞ身体も起き上がらせる。
「何をそんな風に考えているわけ?」
「五月蝿い。お前は黙っておれ」
「はいはい。そういうことは自分の部屋に帰ってから言ってくれる?」
僕だってこんなうじうじ模様など見たくて見ていたわけではない。
クレプスリーが勝手に僕らの部屋に押し入ってきて、そうして勝手にそわそわうじうじしているのだ。
バンパイアマウンテンの部屋の作りはさして広くない。
その中でも割合手狭な、部屋を僕とハーキャットで使っている。
もう一人の家主・ハーキャットは総会が始まるに辺り、しばらく尋問出来なくなるのでその前に、と再び元帥に呼び出されて今はここにはいない。
だからここにいるのは僕とクレプスリーの二人きりだ。
もちろんクレプスリーにもバンパイアマウンテン滞在期間中の部屋があてがわれている。
僕たちとは違って一人部屋だ。
自分の部屋があるにもかかわらず、こうして人の部屋に押し入って、あまつさえうじうじうじうじとした姿を見せ付けておいてまったく何という物言いだろうか。
「そんな面倒くさく考えなくてもいいんじゃないの?」
「他人事だと思ってから・・・・・!」
「だって他人事だもん」
「ぬ・・・・・」
ずけずけと、まるで師匠に対する態度とは思えない尊大な物言いをしてしまったが、それは言い返せないくらい真実で。
流石のクレプスリーもこうして場所を提供してもらっている部分があるためそれをとがめることも出来ず、ただただ閉口した。
「大体さ、クレプスリーは考えすぎなんだよ」
「・・・・・・・・・・・」
「僕はもっと楽観的に動いていいと思うよ」
「・・・・・・・・・・・」
「人生はフレキシブルに楽しまないと」
「・・・・・・・・・・・」
「でしょ?」
「・・・・・・うむ・・・・」
黙りこくっていたクレプスリーが小さな声で同意を示す。
よしよし、と大仰に頷いて見せると少しだけ遊んでやりたい悪戯心が芽生えてきた。
訳知り顔ににたにたと笑いながら視線を投げかけ、
「だったら、さっさと誘ってきなよ。そうしないと『元奥さん』を誰かに取られちゃうよ?」
いい気になって茶化してみたら、流石に拳骨が飛んできた。
「痛い」
「お前が要らない口を利くからだ」
「あんたがうじうじしてるから焚き付けてやったんじゃないか」
「余計なお世話だ」
「はいはい。そんだけの口が利けるならさっさとデートのお誘いに行ってきなよ」
「っ・・・・なっ!バカもんっ!!そういうわけでは無いと言っておるだろうがっ!?」
「でも、結局そういうことでしょ?」
「ガキが生意気な口を・・・・・っ」
「なら、そのガキとやらを調子に乗らせないようにバシっと誘っておいで!!」
師匠に対する尊厳などどこへやら。
蹴っ飛ばすようにして部屋の外に追い出してやる。
「師匠の恥は弟子の恥になるんだから、しっかり頼むよ!」
「だからっ!違うと・・・・・おいっ!こらダレンっ!!」
追い出して閉め出して。
扉越しに贈る激励。
「あんたは一体誰の師匠だと思ってんのさ。この僕、ダレン・シャン様だよ?きっと上手くいくよ!」
・・・・・・・・・・まぁ、万が一振られたりしたら慰めてあげる位のオプションはつけてあげるから、さ。
胸を張れ
(大丈夫、あんたには僕がついているんだから)
落ち着かない様子で何度も何度も部屋をうろうろ。
ばっ!と立ち上がったかと思ったら、また静かに椅子に座りなおし。
思い悩むようにテーブルに肘をついて頭を抱えて、なにやらぶつぶつと唱えだす。
しばらくして、やおら顔を上げ、そして深い深い溜め息をついてエンドレスリピート。
そんなことを何度繰り返しているのか、指折り数えるのが片手で足りなくなった段階でやめた。
しかしかれこれ2時間はこうしているのではないだろうか。
よくもまぁこんなにもうじうじと考えられるものだ、とあきれると同時に感心してしまう。
こんな風に悩む必要なんてないことだ。
ちょっと行って、ちょっと声を掛ければそれで終わるだけのことなのに、その『ちょっと』がどうにも出来ないようであった。
「いい加減腹括りなよ」
ハンモックの上から僕は言った。
ついでにもぞもぞ身体も起き上がらせる。
「何をそんな風に考えているわけ?」
「五月蝿い。お前は黙っておれ」
「はいはい。そういうことは自分の部屋に帰ってから言ってくれる?」
僕だってこんなうじうじ模様など見たくて見ていたわけではない。
クレプスリーが勝手に僕らの部屋に押し入ってきて、そうして勝手にそわそわうじうじしているのだ。
バンパイアマウンテンの部屋の作りはさして広くない。
その中でも割合手狭な、部屋を僕とハーキャットで使っている。
もう一人の家主・ハーキャットは総会が始まるに辺り、しばらく尋問出来なくなるのでその前に、と再び元帥に呼び出されて今はここにはいない。
だからここにいるのは僕とクレプスリーの二人きりだ。
もちろんクレプスリーにもバンパイアマウンテン滞在期間中の部屋があてがわれている。
僕たちとは違って一人部屋だ。
自分の部屋があるにもかかわらず、こうして人の部屋に押し入って、あまつさえうじうじうじうじとした姿を見せ付けておいてまったく何という物言いだろうか。
「そんな面倒くさく考えなくてもいいんじゃないの?」
「他人事だと思ってから・・・・・!」
「だって他人事だもん」
「ぬ・・・・・」
ずけずけと、まるで師匠に対する態度とは思えない尊大な物言いをしてしまったが、それは言い返せないくらい真実で。
流石のクレプスリーもこうして場所を提供してもらっている部分があるためそれをとがめることも出来ず、ただただ閉口した。
「大体さ、クレプスリーは考えすぎなんだよ」
「・・・・・・・・・・・」
「僕はもっと楽観的に動いていいと思うよ」
「・・・・・・・・・・・」
「人生はフレキシブルに楽しまないと」
「・・・・・・・・・・・」
「でしょ?」
「・・・・・・うむ・・・・」
黙りこくっていたクレプスリーが小さな声で同意を示す。
よしよし、と大仰に頷いて見せると少しだけ遊んでやりたい悪戯心が芽生えてきた。
訳知り顔ににたにたと笑いながら視線を投げかけ、
「だったら、さっさと誘ってきなよ。そうしないと『元奥さん』を誰かに取られちゃうよ?」
いい気になって茶化してみたら、流石に拳骨が飛んできた。
「痛い」
「お前が要らない口を利くからだ」
「あんたがうじうじしてるから焚き付けてやったんじゃないか」
「余計なお世話だ」
「はいはい。そんだけの口が利けるならさっさとデートのお誘いに行ってきなよ」
「っ・・・・なっ!バカもんっ!!そういうわけでは無いと言っておるだろうがっ!?」
「でも、結局そういうことでしょ?」
「ガキが生意気な口を・・・・・っ」
「なら、そのガキとやらを調子に乗らせないようにバシっと誘っておいで!!」
師匠に対する尊厳などどこへやら。
蹴っ飛ばすようにして部屋の外に追い出してやる。
「師匠の恥は弟子の恥になるんだから、しっかり頼むよ!」
「だからっ!違うと・・・・・おいっ!こらダレンっ!!」
追い出して閉め出して。
扉越しに贈る激励。
「あんたは一体誰の師匠だと思ってんのさ。この僕、ダレン・シャン様だよ?きっと上手くいくよ!」
・・・・・・・・・・まぁ、万が一振られたりしたら慰めてあげる位のオプションはつけてあげるから、さ。
胸を張れ
(大丈夫、あんたには僕がついているんだから)
エラとよりを戻すべく誘おうとするんだけど、改まってしまうとなんだか恥ずかしくなって誘えないクレプスリーと
それを横から応援?傍観?するダレンのお話。
なんだかんだでダレンは二人の仲が元鞘に収まることを望んでいたと思うんだ。
2010/07/13
それを横から応援?傍観?するダレンのお話。
なんだかんだでダレンは二人の仲が元鞘に収まることを望んでいたと思うんだ。
2010/07/13
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